まず、ケースの向き。

通常、このケースの向きなら蓋を開けるとクーピーが縦並びになってると思うのだが、

横並び。

文字も横。
さらに、クーピーと言えば軸を含めてすべてが芯、というのが特徴ですが、

これは普通の鉛筆のように芯が軸で覆われている。

もちろん軸部分では書けない。
このクーピーの正体は何?
と気になったのでネットで調べてみたけれど、軸付のクーピーの詳細が分からない。
ということで以下のように推測。
当時(いや現在も)クーピーは芯が折れないのを売りにしていたが、「確かに芯は折れないけど軸が折れちゃうよね(笑)」、という冗談のような製品であった。
なんつったって机からコロコロ転がって床に落ちるだけで折れるのである。
それでも学校関係にうまく取り入れられた結果、全国の小学生で持ってない奴はいないというくらいに普及した。
もちろん俺も持ってたし、今ではうちの6歳児も持ってる。
色鉛筆は学校でクーピーが指定されているからだ。
(ただし通常は12色か18色セットで、24色セットを持ってるとヒーローになれた)
しかし、軸が折れるという特性はいかんともしがたく、いわゆる『全国の小学生のクーピーは折れて短くなってケースに収まっているよね。ついでに赤だけ短くなってるよね』という不祥事案件が発生することになる。
そしてメーカーはそれを解消するために『クーピーの芯を硬い軸で保護する』という画期的かつ退行的な製品を発売!
それが今回の軸付クーピーだ!
しかし!
軸が付いたクーピーなんか色の乗りが悪くて描きづらいだけ、普通の色鉛筆で良いんじゃね?
と気付かれて、あっという間に廃盤。
メーカーも黒歴史としてこの製品に関する一切の情報を封印。
したがってこの製品を知る者は、当時普通の色鉛筆と間違えて買ってしまった残念な人か、怪しげな店に入って懐かし文具を漁る俺のような昭和レトロ文具ハンター(いつから?)くらいなのかもしれない...
とか妄想してたんですが、良く調べたらメーカーサイトにありました。
クーピー色鉛筆として現在でも販売されているようです。
ややこしいですが、全部芯なのが『クーピーペンシル』、軸で覆われているのが『クーピー色鉛筆』ということになってるみたいですね。
いわゆるハイブリッドですな。
スッキリしました。